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【COZY BAR】~わたしとあなたの”違い”をここちよく語る 1 時間

CULTURE KOJI alliance

【COZY BAR】~わたしとあなたの”違い”をここちよく語る 1 時間

CR ファクトリー×Polaris 今あらためて「つながり」を語りあう開催レポート

この春は、新型コロナウィルスの影響で、私たちの暮らしも、社会も、そして世界も大きな変化を余儀なくされました。ステイホームという名のもとに、リアルな対面でのつながりが閉ざされてしまう一方で、オンラインでは距離を超え、いろんな人とつながれるという、新しい側面を知ることになりました。
“KOJI alliance”として昨年よりご一緒させていただいている、非営利型株式会社Polarisが、改めて「つながり」をキーワードに、夜、ラジオを聴くような雰囲気で、オンラインイベントを実施。その名も「COZY BAR」“COZY”は心地よいという意味もあり、そして「麹」とも響きが同じ…。そして、麹のはたらきと、人と人がつながることで生まれることも、とても似ているように感じます。

今回のパーソナリティは、強くあたたかい組織・コミュニティをつくるNPO法人CRファクトリーの呉 哲煥さん、五井渕 利明さん、未来におけるあたりまえのはたらき方をつくる非営利型株式会社Polarisの市川望美の3名で、パーソナリティは皆、TUMUGIとDRYSONICでつくるカクテル“KOJISOUR”をいただきながら、ゆったりとした時間、対話を楽しみました。
まず冒頭に市川より今回、COZY BARのお酒としてコラボさせていただいた麹のお酒TUMUGIの紹介と、なぜPolarisが“KOJI alliance”として共に活動させていただいているのかの趣旨を説明させていただき、“WAPIRITS”をかけ声に乾杯してスタートしました。
(参加のみなさんも、飲みながら、家事をしながらなどゆったりとした雰囲気です)


■コロナ禍は「つながりのリトマス試験紙」

五井渕)このコロナ禍を経験して、お二人は改めて「つながり」や「コミュニティ」について、どんなふうに感じました?

市川)自宅から徒歩7分のところに“cococi”という事務所兼ワークスペースがあります。今高校生の子どもたちが小学生低学年の頃に、放課後に来られる、そして親がいなくても誰かがいてくれる、そんなコミュニティのあるワークスペースを身近な地域につくりたいという想いで立ち上げました。また、場所にとらわれずオンラインで働ける仕組みを、こういう時にために作ってきたというのもあって、対外的な事業に影響はあったものの、暮らしにおいても、働き方についても大きな変化はなかったですね。子どもたちも「うちは特に影響なかったね」と言っていましたが、Polarisでも子どもが小さい家庭は、外遊びや、学習面で大変だったという声も多かったです。また、コロナ禍でつながりのなかった人が大変だったと、周りから聞くこともありました。自分たちの活動・事業を肯定しつつも、そういう人たちにどんなつながりが提供できるだろう、未来に向けて自分たちも変化していかないといけないと思っているところです。

呉)コロナ禍では、自分の所属するコミュニティの形が浮き彫りになったと思っています。他者の評価ではなく、自分にとってよかったのか、よくなかったのか、リトマス試験紙のように浮き彫りになったのが今。良い関係性が豊かで、マルチ(複数)にあり、オンラインでもプラスに働いている人もいれば、言い方がよくないかもしれないですが、同じ空間にいなくてせいせいした、我慢してたんだな自分、と気づくこともあったと思います。自分が構築してきたコミュニティを自分で成績表をつけ、未来に向けて、このままでいるのか、そうでないのか、と問うている時期でもあると思っています。


■つながるだけでなく、つながりをほどいたり、緩めたりできるコミュニティ

五井渕)この社会の大きな変化は、お二人自身の内面にどんな影響があったんでしょう。自分自身で感じたこと、周りとの関係性で気づいたことなど、お聞きしたいです。

市川)コロナ禍では家族の関係性の問題も浮き彫りになりましたね。確かに逃げ場がないと辛いなと思いました。子どもも高校生ですし、夫も職種的に通勤が必要だったので、家族全員で家の中でぎゅっとしなくてはいけない、ということはなかったけれど、正直息詰まることもありました。そんな時、仕事をするだけでなく、1人の時間もつくりにcocociに来ることができた、いい意味での孤独を味わえる場所があってよかったというのが実感です。こういうときには、つながりばかりではなく、つながりを緩めたり、解いたり、切り離すこともできるコミュニティも大事ですよね。Polarisは普段から、ある意味ソーシャルディスタンスな、距離を詰めすぎないコミュニティを意識していたんですが、改めて大事だなと再確認したところです。

呉)市川さんの話を受けてなんですが、家族もコミュニティだよね、と思っていて、それがより認識された期間だったのかなと思っています。でも家族ってアンタッチャブル。職場であれば、研修とかコンサルティングといった、外部が介入することもあるけれど、家族は手を出しにくい。いままでは本人任せだった領域です。言い方としてニュアンスは違うかもしれないのですが、今回長い時間を家族と過ごすことで、ちゃんと対話する、同じご飯を食べ、同じ景色を見て、同じ思い出を共有する、そして距離もちゃんととる、ある意味コミュニティマネジメントと同じ、ということを感じましたね。

市川)色んなことが言いやすい家族、コミュニティは、いい意味で課題を出せていますが、本当にいいたいことが言えない、まだ出せてないという人も。なんとなく言えてないということを感じ始めたけれど、このまま日常には戻れない、けど、どう対話していったらいいんだろう、そんなゆらぎも出はじめていますよね。

呉)非常時の価値観の差、みたいなものが見えてきましたよね。二極化でもなく多極化、差も上下ではなく違い。家族のことも、上手くいってないことは言いにくいし、上手くいっている知り合いの話を聞くと比較して悩んじゃう。一方で上手くいっている側も言いづらい、そんな、多極化した価値観が浮き彫りになることで、よいことも悪いことも言いづらい雰囲気もうまれてきていますよね。


【TUMUGIとともに 自宅近くのワークスペースcocociより参加:市川】


■「結果的に」つながれる 〜「つながりの中継地点」をデザインする

市川)15年コミュニティ一筋の呉さんにとって、今回コミュニティの捉え方って何か変わりました?

呉)今回だいぶ考えましたけど(笑)、コミュニケーションの手法は揺さぶられたんですが、本質的な価値は変わらないというのが答えです。何気ない雑談や、誰かと話をすることで気分が晴れやかになったり、明るい気持ちになること、そういう価値は変わらないし、人のぬくもりという身体性の価値は相対的に高まると思っています。
オンラインの良さは、距離感のとりやすさで、言葉はキツいけど、関係性の暴力、煩わしさ、居心地の悪さに対する一つの処方箋にもなる。また今回佐賀の大学生からインタビューの依頼があったのですが、距離を超えてオンラインで出会うこと、それが一般化してきましたね。これは多様な人とつながれるオンラインのメリット。海外とのつながりも含めて、新しいものに出会う、イノベーションにつながる関係性をたくさんうみだすことにもつながってきます。ですが、つながる意欲とスキルがないと格差と分断が起きちゃう可能性は懸念材料ですが・・・。

市川)本人が直接手を伸ばさないと、そういった資源につながれないというのは問題だと思っています。地域にいればつながれる、そんな「中継地点」みたいなものがつくりたい。Polarisでは「仕事」を通してコミュニティにつながるということを実践してきたけれど、今まで以上に、コミュニティを意識しないで、コミュニティの恩恵をうけられる、感じられるような状態を作ること、インフラとして機能させるにはどうしたら、ということを考えますね。

呉)ようやくコロナも落ち着きをみせてきて、近所の公園に年配の方たちがゲートボールをする日常が戻ってきました。その様子をみて、ゲートボールがあるから、結果としてつながることができて、災害のときなどに、互助的に助け合える関係性になっているのを再認識したんです。一般化してはいけないけれど、男性はよりそういう傾向があるかなと思っています。野球でも将棋でもいいけれど、そういうコミュニティのつくり方は大切にしたいんですよね。この3ヶ月の情報収集といままでの自分の経験値に照らし合わせると、つながりの格差が広がるというのは強く思っています。15年コミュニティ一筋でやってきたCRファクトリーとしては、市川さんのいう「中継地点」、それぞれの快適な入り口で、結果的につながれちゃうことをどう用意していくか、そのことは、ものすごく関心を持っています。「スキルと意欲がないとつながれないよ」という正義を振りかざすんじゃなくて「中継地点」としてふんわりとした入り口を作れる社会でありたいです。

市川)結果としてって重要ですよね。それが第一目的でないように見えるような、つながりのデザインが私も大事だと思っています。

五井渕)今回、CRファクトリーとPolarisが一緒に「つながり」を話そうと、この機会を設けたのですが、こういう風にコミュニティ間が混ざり合っていろんな実践を重ねることで、次の時代の兆しが見えてくるのかもしれない、そんなことを感じた1時間でしたね。
みなさんもご参加ありがとうございました。

オンラインで行われたこのイベント、総勢62名、それぞれが自宅など様々な場所から参加しました。お酒があることで、リラックスした雰囲気で対話が進み、距離を感じさせない心地よい時間を楽しむことができました。
新しい生活様式、今まで通りにはいかないことも多いのですが、オンラインという形でも語り合い、つながりを感じられる。“麹のお酒”がその後押しをしてくれたように思います。

【イベント詳細】 
https://cozybar.peatix.com/
●主催
NPO法人CRファクトリー https://crfactory.com/
非営利型株式会社Polaris  https://polaris-npc.com/


  • 非営利型株式会社Polaris(ポラリス)

    「未来におけるあたりまえのはたらき方」を創る

    「誰もが暮らしやすく、はたらきやすい社会の実現」を目指し、特に「潜在的な可能性を秘めた地域の女性たちが、身近な地域の中で多様なはたらきかたを実現するための仕組み作り」に取り組む会社です。
    【ワークスタイルの変革】
    身近な地域で、クラウドを利用しながら、チームで働くワークシェアの実践。今の暮らしの中で働き方を最適化します。
    【ワークシフト】
    自分たちの暮らす地域で、ともに新しい価値を創出します。生活からの視点やまちにある資源が、地域×企業の連携によって価値となり、就労機会を得られなかった人たちが参画できる事業モデルとして、地域での持続可能なはたらきかたにつながります。
    上記2つの方針で「働きにくさ」という社会課題を無効化し、
    企業価値と社会価値の双方の実現を目指しています。